下水道
下水道は、家庭、工場などの排水や雨水を処理し排除する施設の総称です。
日本では、都市への人口集中や殖産興業の進展、伝染病の流行や肥料としてのし尿の需要の減少などから、近代下水道の必要性が叫ばれるようになり、1881年(明治14年)に横浜で、1884年(明治17年)に東京・神田で下水道管きょの建設が始まりました。その後、戦後の復興と高度経済成長により、全国の河川の水質汚濁が急速に進行したことから、再度下水道建設の必要性が認識されるようになり、1994年(平成6年)には下水道処理人口普及率は50%を突破し、2016年(平成28年)には77.8%まで上昇しました。
また、近年頻発している集中豪雨に対する浸水対策や、耐震対策、下水道施設の維持管理および更新等も重要な課題となっており、様々な取り組みが進められています。
下水道は、家庭や工場で発生した汚水や、道路に降った雨水を下水処理場や河川等に運ぶ施設(管路施設)、集められた汚水を浄化し、河川や湖沼、海等へ放流する施設(下水処理場)から成り立っています。
下水道事業は、地方公共団体が管理する「公共下水道」、二つ以上の市町村にまたがって下水を集水する「流域下水道」、主に市街地の雨水を排除するために地方公共団体が管理する「都市下水路」があるほか、工場、事業場の集団を対象とする「特定公共下水道」、観光地などの集落の環境保全を目的とする「特定環境下水道」、都市型公共下水道で整備できない地域に対する「農村集落排水処理施設」があります。
下水道設計の種類
- ○計画
- 基本構想、全体計画、事業計画など
- ○実施設計
- 管路設計(基本・詳細設計)、ポンプ場・処理場設計(基本・詳細設計)など